「ふじみ野」あれこれ(少し深い話)

<ふじみ野地域>とは何処を指す?
富士見市ふじみ野地域といえば、勝瀬原特定土地区画整理地域を指すのは異論はないと思いますが、一方で、富士見市ふじみ野地域、と呼称されるよりも、単にふじみ野地域と呼称される場合は、ふじみ野駅を中心とした、富士見市ふじみ野地域の西側、北側の「ふじみ野市」のエリアも含むという感じになっていますが、これはあいまいです。

ふじみ野市では、住居表示にふじみ野1〜4丁目(旧東久保土地区画整理地区)とありますので、ふじみ野市ふじみ野地域といいますと、こちらを指すとも思えますが、その南側のふじみ野市旧大井苗間第一土地区画整理地区も含めての地域が、広い意味での「ふじみ野地域」として、多くの人に認識されています。

旧大井町では、このエリアに旧亀久保土地区画整理地域(大井総合支所を中心とした地域)を含めて、ふじみ野エリアとして紹介した冊子もありました。
後に述べるように、微妙な地元問題になってしまった「ふじみ野」呼称問題ですが、そこに住む人にとっては、ふじみ野駅周辺の地域が、漠然と「ふじみ野」と呼称されることについては、自然になっているように思います。

ただ、ふじみ野市に新たに引っ越してきた人は、過去の経緯はわからないわけで、混乱するかも知れません。
「ふじみ野」の名称について
旧上福岡市と旧大井町が合併した新市が、もともと、富士見市と三芳町を加えた、二市二町合併の新市名称となるはずだった、「ふじみ野市」と命名されたため、ややこしくなった「ふじみ野」の名称問題ですが、このふじみ野という呼称は、もともとは、東上線のふじみ野駅から来ているそうです。

では、このふじみ野駅の駅名は、誰が決めたのか、という話ですが、駅名自体は、東武鉄道が、駅のある富士見市に由来する名として命名したもので、東武鉄道の社史にも明記されています。

それでは、この名称の採用の経緯は、ということになりますが、勝瀬原特定土地区画整理事業による開発の中で生まれたもの、ということで、富士見市側の住民の話では、富士見市勝瀬の住民の意向もあって命名されたということのようです。このあたりは、今のところ他からは異論はないようです。

いずれにしても、「ふじみ野」という名称については、古くからの富士見市勝瀬の住民、特に勝瀬原特定土地区画整理事業の地権者にとっては、周辺の土地区画整理事業よりも、高い減歩率(*)を受け入れて、まさに身を削って育ててきた、という意識と強く結びついているのは確かなようでこの問題は非常にデリケートな地元問題となっているといえます。

勝瀬原の減歩率は、30.45%で、周辺の大井苗間第一の24.89%、東久保の25.88%、駒林の26.28%と比較して、大きくなっています(いずれも、公共減歩率と、保留地減歩率の合算減歩率)。これは、勝瀬原が、他地区と違い、駅用地、関連道路用地の捻出をしていることがが大きいと推測されます。

また、小学校用地については、市に優先分譲する保留地の扱いで、これによる減歩率の増大はないようで、かつ、結果として小学校は必要なことは間違いなく、今思えば英断であったとも思います。
しかし、当初、近隣自治体の小学校への事務委託ができず、ふじみ野小学校を新設することになったことについては、先方の事情もあって、しかたのないことではありますが、富士見市の関係者には、様々な思いもあったようです。

話を名称にもどしますが、ここ10年内に、新しく富士見市ふじみ野地域に住むようになった住民の中でも、ふじみ野市の名称に関しては、思いはさまざまなようです。

旧大井と旧上福岡が合併する自治体の名称がふじみ野市と決められたときに、勝瀬原特定土地区画整理組合の地権者、地域の4町会、住民が立ち上げた「ふじみ野のまちを育てる会」に参画し、この会が旧大井町役場、旧上福岡市役所に抗議に出向いたときに、新しい住民の中でも私の近所の方が同行されました。

古くからの住民のみならず、新しい住民にもこの現状を憂慮する人がいるということは、知っておいて良いことだと思います。
(*)減歩(げんぷ)率・・・土地区画整理では、土地の価値が上がることを前提として、価格が上がった分の土地を地権者が出し合って、道路や公共用地を捻出したり、保留地として売却し、事業の資金としたりします。この土地を出すことを、減歩といい、その平均の割合を減歩率といいます。
一部に誤解がありますが、地権者にとっては、土地区画整理だけでは、お金が生まれるものではありません。
広い遊休地をもつ人はまだしも、住んでいる家の庭が削られるだけ、というのが正しいと思います。また、農業を営む人にとっては、土地が減らされる=減収になります。
それでも、地域のため、昔からの地権者(住民)が主体となって土地区画整理を推進している、ということは、知っておいていいと思います。

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